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京の名店は路地にあり。『緒方』もまた、新町通と西洞院通の半ばに位置する膏薬辻子(こうやくのずし)という細い路地に佇んでいる。食材と向き合い、食材の持てる力を最大限まで引き出す『緒方』の料理。「ミシュランガイド京都・大阪2010」以来、二つ星を獲得し続け、当然ながら予約は困難。特に蟹(京都丹後市で水揚げされる希少な間人蟹)の時季は京料理の最高峰を味わいたい客が後を絶たない。やわらかに店名が浮かび上がる外灯を目指し、今夜も国内外から美食家がやってくる。

緒方 緒方俊郎 氏

おがた・としろう●1966年広島県生まれ。20歳で料理の道を志し、京料理を学ぶべく京都の老舗旅館『柊屋』の門を叩く。その後、名門『和久傳』で研鑽を積み、28歳で料理長になり商品開発や新店の立ち上げに尽力。2008年、41歳で独立し、京都市下京区にて『緒方』を構える。2010年、創業2年目にして「ミシュランガイド京都・大阪2010」にて二つ星を獲得し、今日までその評価を守り続けている。2021年、京都市岡崎にて二店舗目となる『東山 緒方』を開業した。

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緒方とは

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『緒方』の名物料理の一つに、玉ねぎが器の中央にトンと置かれたスッポンスープがある。大胆な盛り付けとは裏腹に、澄んだすっぽん出汁は一切臭みがなく玉ねぎのうま味が引き出された繊細な味わいに度肝を抜かれるひと皿だ。

「たとえば蕪(かぶ)なら炊いた方がいいのか焼いた方がいいのか。最大限に美味しく出すためには、その食材にどういう工程が必要なのかを考えます。正面から見るだけじゃなくて見え方はいろいろある。そうしたところから料理を創るのが、自分のスタイルかも知れません。」

「京料理とは何か?」 その謎解きが巧みの技の礎に

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緒方俊郎氏が料理人になって37年。緒方氏が料理に対峙する姿勢からは想像もつかなかったが、20歳のとき「なんとなく」この道を目指した。自らの技術で生計を立てる職人への憧れもあったという。

「料理を修業するなら京都だと、とりあえず広島から出てきて。履歴書を持って20〜30軒の料理屋を回りましたが、紹介状もツテもありませんから門前払いもしょっちゅうでした。そんな中で江戸時代から続く老舗旅館で働いている方の姿が強く印象に残り、ここで働きたいと就職しました。ところがようやく入ったものの、料理の世界はちんぷんかんぷんで。仕込みの工程も味つけも「なぜ?」「どうして?」ばかりでした。質問して返ってくる回答も腑に落ちず、謎解きのように自分なりに解決しながらやっていきましたね。」


「らしさ」を追い求め、型を崩した先に構築した「新しさ」

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京都の老舗旅館や名料亭での修業を重ねながら、腕を磨いていった緒方氏。言われたことをいかに的確に判断してやるかというフェーズから、その店らしさをどう料理で表現するか、一料理人としてのステップアップが求められた。

「京都ですから京野菜や乾物、豆腐といったものをキーワードに何か作っていこうというところから始めました。他所にないものを表現することは自分らしさの追求であり、一つひとつの食材と向き合うことでした。」

寿司は醤油をつけて食べるものだが、つけなくても食べられる方法はないものかと、あらかじめ酢飯に醤油を入れ、握らず平たい器にのせて箸で食べる鯛の黒寿司を考案。たまたまテレビで放映されると瞬く間に名物料理となり、いつしか自分らしさ=店らしさとなっていった。料理長となって10余年、新店の立ち上げにも携わり経営者側の視点も身につけた。SNSがまだ発展していなかった時代に全国から客が訪れる。それも背中を押す呼び水となった。緒方氏は不惑の年を目前に、満を持して四条烏丸近くに自身の名を冠した店を構えた。

「独立したときに困りました。これまでの“自分らしさ”を切り替えなければ『緒方』を表現できない。自分でありながら、私の“自分らしさ”がジレンマになったんです。ちょうど婦人雑誌の連載が始まったのを機に、新しいかたちの日本料理を考えていったんです。」

自然の恵みに敬意を払い、料理で野趣を感じる物語を紡ぐ

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懐石料理は和食のフルコースの名称のように捉えがちだが、そもそも茶道を起源とした客をもてなす料理。茶を楽しむことを目的に、茶の前に料理を順序立ててあれこれ提供するものだ。緒方氏はその既成概念に一石を投じた。

「懐石は四つ椀からはじまり、煮物、焼物、預け鉢(炊き合わせ)、吸物、八寸(盛り合せ)、香の物(漬物)、菓子といった基本的な流れがあります。たとえば四つ椀はお造りとご飯と汁物。それを全部一緒に出さなきゃいけないのかと考えて、違う流れで創ってみることにしたんです。最初の料理に炊きたてのご飯を出したり、型を新しくやりました。」

新たな挑戦はセオリー通りではないと批判もされた。その一方で、脇役でしかなかった玉ねぎにフォーカスを当てスッポン出汁によって主役へと昇華させると、どこにもない料理だと新鮮な感動を巻き起こした。

「コロンブスの卵と同じで、批判されないとなかなか新しいものは創り上げていけないものです。あくまでも謙虚な姿勢を大切に、自然をありのままに表現したいと思っています。
私の心にはいつも水の風景があって。野菜であれば畑に染み込む雨や葉先の雫、川魚であれば泳いでいた川や湖のきらめきが情景となって浮かんでくる。食材ごとに、その美しさを料理で魅せたいという思いに突き動かされるんです。そうした意味でも“野趣”をどう表現するかに最も心を砕いています。」

素材を見極め、その特徴を核に紡ぎ出される『緒方』の料理。京料理という伝統を守りながら、斬新な試みに挑み続ける。そんな二律背反な精神も食通の心をくすぐり続ける。野趣を自然の趣きと解釈するなら、我々が後世に伝えていきたい日本ならではの四季の風情が、ここにある。

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CHEF’S COMMENTS

シェフからのひとこと

「明石産天然真鯛と実山椒の炊き込みご飯」は実際にお店でも提供している人気の料理の一つで、お店に来れない方にも楽しんで頂けるように、お店で使用している素材と同じものをご用意致しました。

お店では土鍋で炊いてお出ししていますが、この商品は材料を炊飯器にいれて炊くだけの簡単調理で難しいことは一切ありません。

炊込みご飯としてそのまま楽しんだ後にご家庭にあるお出汁をかけて茶漬け仕立てにしてもおすすめです。 『緒方』の味をご家庭でお気軽にお楽しみ下さい。

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このお店の商品

緒方:明石産天然真鯛と実山椒の炊き込みご飯
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緒方:明石産天然真鯛と実山椒の炊き込みご飯

4,980円

名店のこだわりを知る

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緒方 / 緒方 俊郎 氏

「ミシュランガイド京都・大阪2010」以来、二つ星を獲得し続ける京都の名店。

ビリヤニ大澤 / 大澤 孝将 氏

予約受付開始と共に即満席となる完全予約制のビリヤニ専門店。

カルパシ / 黒澤 功一 氏

1日24食限定で週4日営業という狭き門。スパイスカレー界きっての 予約困難店。

焼肉ジャンボ / 南原 範充 氏

 都内3店舗を展開する焼肉専門店で全国屈指の予約困難店。予約は常に1~2ヶ月待ち。

Nabeno-Ism / 渡辺 雄一郎 氏

「ミシュランガイド東京 2017」で一つ星、「ミシュランガイド東京 2019」から二つ星を獲得。

鳥しき / 池川 義輝 氏

「ミシュランガイド東京・横浜・鎌倉 2011」で一つ星を獲得。

カッチャルバッチャル / 田村 修司 氏

 「ミシュランガイド東京2023」でビブグルマンを獲得。

柳家 / 山田 和孝 氏

「ミシュランガイド愛知・岐阜・三重2019特別版」で二つ星を獲得。

4000 Chinese Restaurant / 菰田 欣也 氏

四川料理の源流で30年間、研鑽を積んだ技術。

マンチズバーガー シャック / 柳澤 裕・裕美子 氏

国内外から高い評価を得ており、海外VIPも歓喜した名店。

シバカリーワラ / 山登 伸介 氏

カレー激戦区・三軒茶屋で常に行列が絶えない。TVにも多く取り上げられる人気店。

TACUBO / 田窪 大祐 氏

「ミシュランガイド東京2017」以来連続掲載。毎月、すぐに満席になる予約困難店。

とんかつ成蔵 / 三谷 成蔵 氏

「ミシュランガイド東京 2017」以来掲載(ビブグルマン)。とんかつ業界をけん引する名店。

銀座しのはら / 篠原 武将 氏

「ミシュランガイド東京 2018」から一つ星。「ミシュランガイド東京 2020」以降二つ星獲得。

金色不如帰 / 山本 敦之 氏

「ミシュランガイド東京 2019」以降連続で一つ星獲得。世界最高峰のラーメン店の一軒。